理論空燃比とO2センサ
ATS(故障探求)の視点で混合気の状態は大切で把握したい項目です。
空燃比は古典的にはエンジンの状態から判断されたりしてました。
ベストIDLとか、適切な吸気管負圧などからも判断された時代もありました。
或時期から排気ガスのCO濃度の規制がはじまり、いつしかHC濃度の規制も
追加され、これに伴い排気ガスのテスターの工場の保有が義務化された。
これにより排気ガスの状態をこれらの視点からも観察するようになった。
間接的ではあるが混合気の状態を垣間見れるようになった。
そして排気ガス規制などの観点でO2sensorが導入されよりリアルな混合気の
状態を把握する手掛かりを得ている。
理論空燃比と実際の空燃比の違いがATS(故障探求)では問題で多くの場合
そのギャップで戸惑いが起きる。 空気量の把握もキャブの時代と違って
ほぼリアルタイムに計測しているが、得られた数値が満足するものであれば
その量に対し見合ったガソリンが噴射され現状ある範囲での空燃比に制御されて
いる。 その判断と制御にO2sensorが活躍している。
しかしながらエンジンの運転状況は常に変化して混合気全体が理論空燃比とならない
場合もありそれらの克服に開発者は苦心しているのだろう。
ATS(故障探求)の視点では特に通常ではない事態での対応となるので、
一定量の空気重量があって、それに見合った燃料を噴射したからと言って
燃焼室に完璧な理論空燃比のガスが満たされていると思い込んでもいけない。
時には燃焼室一杯の空気と一定量の燃料が存在している程度の状態もありうる。
これは場合によっては薄い空間と濃い空間が混在している状態も想定される。
これに適切な圧縮などの要素が加わるので慎重な観察判断が求められる。
O2sensorが間接的に空燃比をみている点にも注意が必要で、あくまでセンサを
通過する残留酸素とセンサに導入された大気中の酸素との濃度差が電位として
検出されている事だろう。
今後も手軽に観察できるデータからエンジンの状態を的確に把握しておきたいものです。
[2008.12.25.]追記
I-156、p73にも
理論混合気(stoichiometric mixture,correct mixture)が記されている。
ここにもストレートに理論空燃比としてないのも意味があるのだろう。
理論空燃比の値が14.8とI-156,p85にある。 これも当時の背景を語っているのだろうか。
理論空燃比を15と括ったり、14.7と記しているものも見かける。 これも燃料が単一物質で
ない場合が多いので当然なのだろう。 ここでもガソリンを前提にしていたが、昨今の状況から
注意がひつようだろう。ガス系燃料、アルコール系燃料とか多くの環境に優しい燃料への要望に
伴い今後も多くの数値が飛び交うのだろう。
ガソリン機関での理論空燃比の値で上記以外のものを見かけましたら紹介下さい。
PS.:I-156とは岩波新書の156番の熊谷清一郎著エンジンの話 です。
TAS...
コメント(6)
こんな記事もあります(した。)
ガス濃すぎ!
http://blogs.yahoo.co.jp/flyman5202/36024192.html
空燃比(燃調)の計測について
http://blogs.yahoo.co.jp/kenken0517/40236305.html
空燃比センサ(その3)
http://blogs.yahoo.co.jp/sanryuseibisi/38710156.html
空燃比
http://blogs.yahoo.co.jp/dclas_spsp/24306844.html
空燃比計をくっつけるのd(゚□゚*)ダッ
http://blogs.yahoo.co.jp/gtroc1736kuni/5290417.html
2008/8/2(土) 午前 7:49返信する
燃費-2-
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiroshi/nennpi2.html
燃費-1-
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiroshi/nennpi.html
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/mokuji2.html
2008/12/24(水) 午前 9:14返信する
理論空燃比のことをストイキオメトリー(ストイキ)ともいう。
空燃比の話
http://www4.plala.or.jp/shiden-kai/ltl/kobeya/a_f.htm
空燃比って何?
http://homepage3.nifty.com/rdan/kenkyuu/kuunen/kuunen.htm
15:1
14.7:1
14.5:1
重量比
体積比では
2008/12/24(水) 午後 1:46返信する
空燃比チェック走行
http://plaza.rakuten.co.jp/k5speed126/diary/200805160000/
燃料/酸化剤混合比 Mixture Strength
http://www.mech.nitech.ac.jp/~thermal3/mixture_strngth.html
混合比(空燃比)
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/5046/car16.html
燃費改善制御装置 J-AFC
http://www.jtecr.com/page014.html
2008/12/24(水) 午後 5:07返信する
http://www.swri.edu/4org/d03/engres/spkeng/sprkign/pbeffimp.htm
Evolution of an Engine
http://www.swri.org/3pubs/ttoday/fall00/evolu.htm
http://moodle.student.cnwl.ac.uk/moodledata_shared/cdx%20etextbook/dswmedia/fuelSys/gasoline/fund/stoichiometricratio.html
http://www.hondata.com/techclosed.html
2008/12/24(水) 午後 6:06返信する
空燃比データロガー その3
http://blogs.yahoo.co.jp/mameshiba198/5175515.html
こんな記事もあります(した。)
「空燃比(燃調)の計測について」
空燃比センサ(その3)
私的な空燃比のお話
http://blogs.yahoo.co.jp/gamurin_kizaki1234/14912168.html
空燃比
2008/12/25(木) 午前 5:40返信する